2008年06月04日

第30回 ~医療が必要な子どもたち~

診断と投薬が主な医療の役割とお話ししました。
ではどのようなケースが医療機関で診断を受ける必要があるかについては様々な意見があると思われます。現在の日本小児神経学会などの各種学会の見解などをまとめてみます。

1 発達診断
(1)自閉度が高く社会的自立に困難をきたす可能性が高い広汎性発達障害
(2)不注意、多動や衝動性のために服薬の必要があると思われるADHD
と言うことになるかと思います。次回もう少し具体的にお話しいたします。

2 2次的な症状
(1)腹痛・頭痛・嘔吐などの心身症様症状
(2)摂食障害
(3)夜尿症といった排泄の
(4)入眠困難や昼夜逆転などの睡眠の問題
(5)著しい不安や強迫症状といった神経症 など
以上は、医療機関が対応することで改善が期待できるかと思われます。

3 その他
(1)不登校
(2)ひきこもり
(3)非行や触法行為 
これらは、年齢にもよりますが、福祉・教育・司法的対応になってきます。

ただ、いずれもその子どもの生活している場で子どもの思いに共感しながら支えていくことが、診断、検査や服薬より効果が高いことは臨床的にもよく経験します。子どもの心や身体や環境も含めて関係機関が連携しトータルで見ていく全人的医療が、現在の子どもの医療の大きな流れになっています。

次回は教育機関から医療機関に紹介するにあたっての注意点についてお話ししたいと思います。
(2008/6/1びぃめ~る62号 小児神経科医 宇野正章)



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