『発達障害』って何?第59回 発達障害の診断基準の変更について

Becafe

2015年02月28日 20:15

発達障害の診断基準の変更について

発達障害の方の診断に際しては、米国精神医学会のDSMが主に用いられています。
このDSMの第5版(DSM-Ⅴ)が、2013年に新たな変更を加え公表され、2014年5月に邦訳が出版されました。

その主な変更点は、新たに神経発達症群という枠組みが作られ、
発達障害が、生涯を通じて影響を及ぼす新たな疾患単位として位置づけられたことでしょう。 

この中で、AD/HDは、注意欠如・多動症または注意欠如・多動性障害という邦訳となり、
従来、7歳以前に症状がみられることが必要とされていましたが、
12歳以前に変更され、成人のAD/HDの定義が明文化されました。

広汎性発達障害についても、名称が自閉スペクトラム症(ASD)に変更されるとともに、
言葉の発達そのものは必須症状から取り除かれ、新たに知覚過敏・鈍麻が付け加えられました。
そしてAD/HDとASDの併存がようやく認められました。

これまで成人期の診断の困難さや両者の併存が非常に多いといった医療現場の声に対応した現実に即したものとなっており、
この診断基準のリリースにより、発達障害の診療や支援が大きく進歩することが期待されます。

(2015年3月1日びぃめ~る100号掲載 小児神経科医 宇野正章)

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