2014年12月11日

『発達障害』って何?~第58回「発達障害の就労について」

『発達障害』って何?~第58回「発達障害の就労について」

アスペルガー症候群やADHDで知的に高い人たちは、高校や大学までは勉強もでき、対人関係も問題にならないことが多いです。
しかし就職すると、同僚や上司、取引先との人間関係が不器用で、
さらには、時間や金銭管理、感情コントロールなどが困難になり、仕事に差し障りが出てくることが多く見られます。
結果、就労しても仕事が続かず、転職を繰り返したり、引きこもりになったりすることにもつながります。
また、うつ病、不安障害や依存症などの合併症もしばしば認められます。

このように、発達障害があると、就労は一般の人たちと比べて難しいですが、
うまく社会に適応できている人たちもたくさんいます。

社会適応力を高めるためには、
①本人が自分の特性を理解していること、
②周囲の人たちの理解と支援、
③必要最低限の社会性(受動的なコミュニケーションスキルなど)、
④特性に合った職場の選択、といったことが大切です。
また、昼夜逆転や身の回りの管理ができずに生活が破たんすることが多いので、
進学や就職に際して、一人暮らしはできるだけ避けたほうがいいでしょう。

(2014年12月1日びぃめ~る99号掲載 小児神経科医 宇野正章)

滋賀の情報紙びぃめ~る HP



同じカテゴリー(宇野先生のコラム)の記事画像
「発達障害」って何? 第60回 共生社会を目指して ~特別支援教育からインクルーシブ教育へ~
同じカテゴリー(宇野先生のコラム)の記事
 「発達障害」って何? 第60回 共生社会を目指して ~特別支援教育からインクルーシブ教育へ~ (2015-06-21 11:07)
 『発達障害』って何?第59回 発達障害の診断基準の変更について (2015-02-28 20:15)
 『発達障害』って何?~第57回「双極性障害とADHD」 (2014-09-19 08:36)
 『発達障害』って何?~第56回「ADHDと被虐待児について」 (2014-06-04 00:00)
 『発達障害』って何?~第55回「ADHDと気分障害について」 (2014-02-03 21:00)
 『発達障害』って何?~第54回「チックについて」 (2014-02-03 12:55)

この記事へのコメント
はじめまして、私は北海道出身49歳IQ101の発達障害当事者(アスペルガー&ADHD&学習障害)です。

 私は1986年高校卒業後に正社員でCOBOLのプログラマーを3年ちょっと経験後、色んな職業(福島第二原子力発電所でのお仕事も)や土地(海外も含む)を転々と放浪する様に生きて来まして、現在は中国の上海市で私も一部出資して中国人と一緒に始めた会社で働き始めました。

 私も日本社会に馴染めず、両親もいない身内からも酷い経済的被害を受け、もう閉塞感と失望しかなく以前お仕事で長期滞在した中国での生活が忘れられず、9月初旬に再び中国移住を決行した次第です。

 まだ上海に来て日も浅いので具体的な業務はまだやれていないのですが、中国人の社長には発達障害(中国では『孤独症』)をカミングアウトしていますので、おそらく私に出来る業務をアレンジしていただけると思っております。

 私もクラウドワークスとランサーズ等のフリーランス企業に登録を済ませておりますが、仕事を受注するための行動が出来ておりません。もう一度自分のスキルの棚卸をしてから海外フリーランスでの仕事をしようと思います。
Posted by エミリー圭 at 2016年09月13日 20:42
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。