2012年02月14日
第46回 ~服薬にあたっての注意点~
現在では、ADHDやアスペルガー症候群は“障害”ではなく“特性”と考えられています。環境によっては社会に素晴らしい貢献をする成人に成長することもまれではありません。
肥満など生活習慣の影響を受ける遺伝的素因のある慢性疾患に例えると分かりやすいでしょう。生活習慣(運動不足、暴飲暴食や生活リズムの乱れ)などがきっかけとなって、肥満の遺伝的素因のある人は、糖尿病などさまざまな障害にいたるリスクが高いことは広く知られた事実です。同じく発達障害の子ども達も、教育や子育ての配慮など環境要因によって、その予後は大きく左右されます。発達障害の社会的な認識は、医療機関に受診し診断し服薬で治ると考えておられる方がおられます。
しかし、知的障害のない発達障害の子どもたちの持っているさしさわりは、障害ではなく、地域の絆などの子育てセーフティネットが脆弱になってしまいその特性を生かすことができず社会との折り合いがつけらないために、不登校をはじめ様々な困難をきたしたと考えることができます。そのような背景から、環境調整など心理社会的アプローチが主たる治療であり、服薬は心理社会的アプローチの補助にしか過ぎないと考えられるようになりました。近年、教育をはじめとした社会の子育ての意識改革や医療の進歩により、心理社会的アプローチにお薬を併用することで社会的自立のできる可能性が広がってきました。心理社会的アプローチをきめ細かく行うことで服薬の効果が大いに期待できる時代になってきたのです。
次回は新しいお薬ストラテラのお話をさせていただきます。
(2012/2/1びぃめ~る84号 小児神経科医 宇野正章)
肥満など生活習慣の影響を受ける遺伝的素因のある慢性疾患に例えると分かりやすいでしょう。生活習慣(運動不足、暴飲暴食や生活リズムの乱れ)などがきっかけとなって、肥満の遺伝的素因のある人は、糖尿病などさまざまな障害にいたるリスクが高いことは広く知られた事実です。同じく発達障害の子ども達も、教育や子育ての配慮など環境要因によって、その予後は大きく左右されます。発達障害の社会的な認識は、医療機関に受診し診断し服薬で治ると考えておられる方がおられます。
しかし、知的障害のない発達障害の子どもたちの持っているさしさわりは、障害ではなく、地域の絆などの子育てセーフティネットが脆弱になってしまいその特性を生かすことができず社会との折り合いがつけらないために、不登校をはじめ様々な困難をきたしたと考えることができます。そのような背景から、環境調整など心理社会的アプローチが主たる治療であり、服薬は心理社会的アプローチの補助にしか過ぎないと考えられるようになりました。近年、教育をはじめとした社会の子育ての意識改革や医療の進歩により、心理社会的アプローチにお薬を併用することで社会的自立のできる可能性が広がってきました。心理社会的アプローチをきめ細かく行うことで服薬の効果が大いに期待できる時代になってきたのです。
次回は新しいお薬ストラテラのお話をさせていただきます。
(2012/2/1びぃめ~る84号 小児神経科医 宇野正章)