2014年06月04日
『発達障害』って何?~第56回「ADHDと被虐待児について」
『発達障害』って何?~第56回「ADHDと被虐待児について」
虐待を受けた被虐待児にADHD様症状が見られることはよくあります。
そのため第4の発達障害と言われることもあり、ADHDと見分けることはしばしば困難です。
浜松医科大学の杉山登志郎先生は、先天的な(遺伝的な)ADHDとの違いとして、
次のようなものを挙げられています。
①ADHDは多動が比較的1日中であるのに対し、
虐待によるADHD様は多動にムラがあり、夕方からハイテンションになることが多いとされています。
②対人関係ではADHDは単純で素直である一方、
被虐待児では、愛する人に反抗的になったり逆説的で複雑な行動様式をとることが多く、周囲を戸惑わせます。
③お薬については、ADHDは中枢神経刺激薬などのADHDの薬物療法が有効ですが、
被虐待児では無効、むしろ抗うつ薬と抗精神病薬が有効なことが多いです。
④その他の精神疾患の合併は、ADHDは反抗挑戦性障害や非行への以降が比較的少ないのに対し、
被虐待児には非常に多いとされています。
特に多重人格や健忘などを示す解離性障害はADHDでは通常見られないですが、被虐待児では多く見られます。
以上が鑑別点ですが、ADHDに虐待が重複していることもしばしば認められます。
(2014年6月1日びぃめ~る97号掲載 小児神経科医 宇野正章)
滋賀の情報紙びぃめ~る HP
虐待を受けた被虐待児にADHD様症状が見られることはよくあります。
そのため第4の発達障害と言われることもあり、ADHDと見分けることはしばしば困難です。
浜松医科大学の杉山登志郎先生は、先天的な(遺伝的な)ADHDとの違いとして、
次のようなものを挙げられています。
①ADHDは多動が比較的1日中であるのに対し、
虐待によるADHD様は多動にムラがあり、夕方からハイテンションになることが多いとされています。
②対人関係ではADHDは単純で素直である一方、
被虐待児では、愛する人に反抗的になったり逆説的で複雑な行動様式をとることが多く、周囲を戸惑わせます。
③お薬については、ADHDは中枢神経刺激薬などのADHDの薬物療法が有効ですが、
被虐待児では無効、むしろ抗うつ薬と抗精神病薬が有効なことが多いです。
④その他の精神疾患の合併は、ADHDは反抗挑戦性障害や非行への以降が比較的少ないのに対し、
被虐待児には非常に多いとされています。
特に多重人格や健忘などを示す解離性障害はADHDでは通常見られないですが、被虐待児では多く見られます。
以上が鑑別点ですが、ADHDに虐待が重複していることもしばしば認められます。
(2014年6月1日びぃめ~る97号掲載 小児神経科医 宇野正章)
滋賀の情報紙びぃめ~る HP