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Posted by 滋賀咲くブログ at

2012年12月05日

第50回 発達障害に使用される薬剤について~メラトニン~

多くの発達障害の人たちは、感覚の過敏さや体内時計の不安定さなどの影響を受けて、寝付けない、悪夢などによる中途覚醒、早く目覚めるといった睡眠の問題を抱えている方が多くおられます。これらの睡眠の問題に関係しているのが、脳の松果体から分泌されるホルモンの一つであるメラトニンです。メラトニンの濃度は昼に低く夜に高くなることで人を自然な眠りに導き、概日リズム(体内時計が正常に機能しするように)を保っています。

このメラトニンは夜明るい光に当たると減少するなど外的要因の影響を受けることが多いと言われています。特に発達障害の人たちは、生来メラトニンの分泌が不安定なために寝付きが悪くなることが多いとされています。寝付きの悪い方は、以下のことを試してみま しょう。

・真っ暗にして寝てみる。
・決まった時間に寝る。
・眠たくなるまで布団に入らない。
・お風呂に入り、歯を磨く。
・夜間のカフェインと糖分の摂取を避ける。

それでも睡眠問題が解決しないときはメラトニンや、メラトニン様作用のあるお薬の内服を試してみるのも方法の一つです。睡眠の問題でお困りの方は医師に相談してみて下さい。
次回はリスペリドンについてお話しさせていただきます。

(2012/12/1びぃめ~る89号 小児神経科医 宇野正章)
  


Posted by Becafe at 00:00Comments(0)宇野先生のコラム