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Posted by 滋賀咲くブログ at

2012年08月05日

第49回 ~発達障害に使用される薬剤について~

日本では、ADHDとアスペルガー障害や自閉症などの広汎性発達障害(PDD)といった発達障害に適応のある薬剤は、ADHDに対するコンサータとストラテラの2剤しか存在しません。この2剤に関しても、海外では10年以上前から広く使用されてきた薬剤ですが、日本では最近ようやく承認されたばかりです。それまでは未承認のまま使用せざるを得ない状況が長く続いていました。

米国をはじめとした海外では、リスペリドンやエビリファイといった薬剤が、広汎性発達障害のイライラやパニックの症状を軽減する薬剤として承認されています。発達障害の睡眠障害に世界中で広く使用されているメラトニンなどは、海外ではコンビニでも販売されているのですが、日本では手に入れることができません。この領域に関わらず日本ではワクチンを含め新規薬剤の承認が大きく遅れている現状があります。

これにはマスコミの偏った報道と行政の対応の遅れが、大きな要因になっているようです。確かに、副作用のことを考えると新規薬剤の承認には慎重を期す必要があると思いますが、海外で十分な副作用と効果に関する知見が得られている薬剤についてはもう少し早く承認し、病気や障害のある人たちが必要な医療を適切な時期に受けられるようになってほしいと思います。

エビリファイについては、日本でも自閉症の特定の症状に関して、新規適応を申請中とのことです。近い将来には使用することが可能となるものと思われます。リスペリドンやエビリファイなどは、確かに副作用もありますが、薬剤投与以外の適切な対応と慎重な投与を行うことで効果が期待できる薬剤ではないかと思われます。

次回からメラトニン、リスペリドンやエビリファイについてお話ししたいと思います。

(2012/8/1びぃめ~る87号 小児神経科医 宇野正章)
  


Posted by Becafe at 00:00Comments(2)宇野先生のコラム